マイクロサージャリー

  • 悪性腫瘍切除後や外傷により生じる欠損に対して、顕微鏡を用いて『生きたまま』の組織移植する方法が用いられます。この場合の『生きたまま』とは血流のあるということです。
  • このような欠損部の血管(レシピエント側動静脈)と移植組織の直径数ミリの栄養血管(ドナー側動静脈)や神経を顕微鏡下で吻合し移植することを遊離組織移植術といいマイクロサージャリーの代表的な手術法のひとつです。
  • 切断指の再接着術の際に動脈、静脈、神経を吻合・縫合するのにも用いられます。

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右4、5指末節切断

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左母指切断、示指挫滅 : 母指再接着を試みましたが壊死となり、足より母趾の一部を遊離移植して再建をおこないました。血管は手首近くで吻合、神経は親指の付け根で縫合しています。示指は断端形成を施行しています。

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右舌癌 : 癌切除後に生じた舌・口腔底欠損に対し腹直筋皮弁による再建。頸部の血管と腹直筋皮弁の栄養血管を顕微鏡下に吻合しています。
左:術直後 右:術後1年目